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投与を開始する前に

ご確認いただきたいこと

本剤の警告

警 告
  1. 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と乾癬治療の十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される症例のみに使用すること。
    本剤は感染のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること。
  2. 重篤な感染症
    ウイルス、細菌及び真菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに主治医に連絡するよう患者を指導すること。
  3. 本剤の治療を開始する前に、紫外線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)の適用を十分に勘案すること。

適応となる患者

本剤の効能・効果

  •  既存治療で効果不十分な下記疾患
    尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬

〈効能又は効果に関連する使用上の注意〉

以下のいずれかを満たす尋常性乾癬、関節症性乾癬又は膿疱性乾癬患者に投与すること。

  1. (1)紫外線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者。
  2. (2)難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する患者。

現時点で、乾癬に対する治療法には外用療法、光線療法、全身薬物療法(内服薬、生物学的製剤による治療)がありますが、根治療法は確立されておらず、いずれも対症療法です。通常、外用療法から開始し、十分にコントロールできない場合は、外用療法に加えて光線療法または全身薬物療法(内服薬、生物学的製剤による治療)を行います。

「生物学的製剤の対象患者〈対象患者についての重要な注意事項〉」
(「乾癬における生物学的製剤の使用指針および安全対策マニュアル(2011年版)」より)

尋常性乾癬に対する生物学的製剤の使用にあたっては、原則としてまず他の全身療法を考慮する。したがって尋常性乾癬におけるその適応患者とは、シクロスポリンやエトレチナートなどの内服療法、PUVAやナローバンドUVBなどの光線療法において、

  1. 満足のいく治療効果が得られない患者
  2. 副作用が実際に発現しており、十分な用量の内服または照射ができない患者
  3. 治療は有用であるが減量や中止により容易に再燃を繰り返すため減量中止が困難で、長期にわたる蓄積性副作用が強く懸念される患者
  4. 治療禁忌となるような合併症などの存在により治療が困難な患者

などが該当する。

[大槻マミ太郎他:日皮会誌 121(8); 1561-1572, 2011]

適応とならない患者

本剤の禁忌

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

  1. 重篤な感染症の患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
  2. 活動性結核の患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
  3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

一般に、過去に本剤の成分に対し過敏症を発現した場合、本剤の再投与により、さらに重篤な過敏症状を発現する可能性があるため、投与しないでください。

慎重投与となる患者

1) 感染症の患者または感染症が疑われる患者

本剤は、感染のリスクを増大させる可能性があります。そのため本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や増悪に注意してください。感染の徴候または症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者に指導するとともに、重篤な感染症が発症した場合には、適切な処置を行ってください。

2) 結核の既往歴を有する患者

本剤の投与によって結核を活動化させるおそれがありますので、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診および胸部X線(レントゲン)検査に加えインターフェロン γ遊離試験またはツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認してください。
また、結核の既往歴を有する場合および結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談し、以下のいずれかの患者には、原則として抗結核薬を投与した上で、本剤を投与してください。
  1. 1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者
  2. 2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者
  3. 3)インターフェロン γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者
  4. 4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者
また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者に指導してください。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないでください。

3)炎症性腸疾患の患者

症状を悪化させるおそれがあります。また活動期にあるクローン病の患者を対象とした海外臨床試験において、プラセボ群に比べて本剤群において、クローン病の症状が悪化する傾向がみられているため、炎症性腸疾患の患者に投与する場合は観察を十分に行ってください。

4)高齢者

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行ってください。

その他注意が必要な患者

1) 生ワクチン接種を希望する患者

本剤投与中は、生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、生ワクチン接種は行わないでください。

2) 他の生物製剤から変更した患者

他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察してください。また、本剤と他の生物製剤の併用について安全性および有効性は確立していないので併用を避けてください。

3) 悪性腫瘍の既往歴のある患者、悪性腫瘍を発現し、本剤の投与継続を考慮している患者

臨床試験において皮膚および皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されています。本剤との因果関係は明確ではありませんが、悪性腫瘍の発現には注意してください。

4) 妊婦、産婦、授乳婦

妊婦または妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
本剤はカニクイザルにおいて胎児への移行が報告されていますが、胚・胎児毒性および催奇形性は認められていません。しかし、妊娠中の投与に関する安全性は確立されていません。
授乳中の婦人には、本剤投与中の授乳を避けさせてください。
本剤がヒトの乳汁中に移行するかどうかは不明ですが、本薬を投与した動物実験(マウス)で乳汁中に移行することが報告されています。

(注)代替抗体を投与した動物実験(マウス)で、出生児の血清中への移行が確認されています。

5) 小児

低出生体重児、新生児、乳児、幼児および小児に対する使用経験はなく、これらの患者に対する安全性は確立されていません。

6)ラテックスに過敏な患者

注射針部分のカバーは、乾燥天然ゴム(ラテックス類縁物質)を含むため、ラテックス過敏症の既往歴あるいは可能性のある場合は、アレルギー反応を起こすおそれがあるので注意してください。

7)免疫抑制剤を投与中の患者、光線療法を行っている患者

有効性および安全性は確立されていません。

インフォームドコンセントのポイント

本剤は、IL-17Aの作用を選択的に抑制することから、結核を含む感染症を悪化または顕在化させる可能性があります。本剤との因果関係は明確ではありませんが、悪性腫瘍が発現する可能性もあります。また、本剤は乾癬を完治させる薬剤ではなく、すべての患者さまに効果があらわれるわけではありません。これらを含めた本剤のリスクおよびベネフィットについて患者さまにご理解いただき、本剤による治療について同意を得るために、インフォームドコンセントのポイントについてまとめました。患者さまへご説明いただく際、ご活用ください。

投与前に行う確認事項

本剤の投与に際し、適正使用の推進のために患者さまの状態を確認してください。
また、本剤の投与前には次の項目について確認してください。

問診:合併症、既往歴、乾癬に対する治療歴などについて確認

投与前チェックリストをダウンロードする

投与前チェックリスト

検査:結核を含む感染症の有無を確認

  1. 結核 生物学的製剤治療時の結核予防対策

    結核既往歴の問診(家族の発症も含む)
    結核感染の有無を調べる検査:

    ツベルクリン反応検査(必須)、インターフェロン γ遊離試験(IGRA)(適宜)

    結核が発病しているかどうかを調べる検査:

    胸部画像検査(必須):胸部X線検査、胸部CT検査
    胸部X線検査と胸部CT検査の両方を行うことが望ましいですが、どちらか一方であれば胸部CT検査を必須とします。

  2. B型肝炎ウイルス 免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン

    HBs抗原

  3. C型肝炎ウイルス

    HCV抗原、HCV-RNA量

その他の検査:血液検査(白血球数、リンパ球数、β-Dグルカンなど)、尿検査(適宜)

    上記以外にも、必要に応じてその他の感染症や悪性腫瘍などに関する検査を実施してください。

生物学的製剤治療時の結核予防対策

  • ※ 患者がアガリクスや菌糸類を主成分とした健康食品等を摂取し、血中β-Dグルカンが異常値を示す事例もあるため、健康食品等の摂取の有無を問診時に確認し、摂取している場合は、本剤投与期間中はそれらを摂取しないようにご指導ください。

生物学的製剤導入時のB型肝炎のスクリーニング

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ノバルティス ファーマ株式会社